2008年度の取組結果 印刷

 

 

札幌商工会議所「ECO宣言行動」の成果

~平成19年度に比べ1.2万トンのCO2を削減~

 

札幌商工会議所では、「北海道洞爺湖サミット」を契機として2008年6月から「ECO宣言行動」を始めました。
地球環境に対する意識を喚起し、行動することで大切な地球環境を守り、次代を担う子供たちのために、豊かな明るい未来を残そうとのことから、実施の運びとなったものです。
具体的には、(1)電気使用量の削減、(2)リサイクルの促進、(3)グリーン購入の推進、(4)燃料使用量の削減、(5)事務用紙使用量の削減、(6)サマータイムの実施、(7)廃棄物の削減、(8)水使用量の削減、(9)クールビズの実施――というCO2削減に向けた9項目の活動内容から各事業所に取組を選んで頂き、一年を通して実践して頂くものです。
会員企業に参加を呼び掛けたところ、趣旨に賛同する3,579件の事業所に参加登録いただき、この一年間、それぞれに取組んで頂きました。

 

◎ECO帳を活用してCO2削減を喚起
「ECO宣言行動」では、使用エネルギーの管理ツールとして「ECO帳」を用意しました。
電気・ガス・ガソリンといったエネルギーの使用量・使用料金を毎月入力してもらい、昨年度のエネルギー使用量との比較によりCO2削減を喚起するものです。
「ECO帳」には539件の事業所に入力頂きました。今般、この「ECO帳」に入力されたデータを集計・分析した結果がまとまりました。
平成20年度の各種エネルギー使用量の合計(539件分)をCO2換算して平成19年度と比較すると、1.2万トンのCO2排出削減につながったことが判明しました。削減率では前年度比▲3.7%となります。


削減率の分布でみると、CO2排出量が増加した事業所は22%にとどまり、CO2排出量を削減できた事業所は78%に上ります。また、増加した企業も一桁増が大半を占める結果となっています。一方、30%以上のCO2削減を達成した事業所も39件に上ります。

 

 

 
削減事例紹介 印刷

◆グループ企業への水平展開によりノウハウを共有
片桐企業グループは、建設機械や仮設機材から通信機器、イベント用品、福祉用具まで総合的にレンタル業を営む6社からなる企業グループで、札幌のほか道内11地域に拠点を持つ。
「ECO宣言行動」にはグループ企業及び地方拠点全ての21事業所が参加した。

参加に当たっては、グループ内にCO2削減プロジェクト「ECO TRY KATAGIRI」を発足させ、「電気使用量の削減」「燃料使用量の削減」「水使用量の削減」の3項目の取組により、CO2の六%削減という目標値を掲げた。

片桐社長

プロジェクトチームの方々

 

 「クールビズや産業廃棄物削減など以前から環境負荷削減に向けた取組みは実施してきたが、サミット開催地の地元企業として地球温暖化対策に取り組もうという思いがあり、丁度よい機会だと思って参加した」と片桐社長は語る。

ECO宣言行動スターティングセレモニーに合わせて6月2日に活動をスタート。一年間の活動の結果、ほぼ全ての事業所でCO2削減に成功。最も多い所では34%のCO2排出削減を達成した。グループ全体では19年度比12.7%減、約310トンのCO2を削減したことになる。

プロジェクトチームには、各拠点から工場統括部門クラスの社員が参加して月一回のペースで集まり、報告・現状分析と改善点の抽出といった、いわゆるPDCAサイクルを回していった。

グループ内の片桐機械では2000年に建機レンタル業としては全国でも初めてISO14001の認証を取得しており、ここで得られたノウハウが今回のプロジェクトでもマニュアルや環境行動テキスト、チェックリスト等に活かされている。手法・手段の共有化により全社で取り組む一方、細部については各社の独自性が発揮できるようにした。

チェックリスト

マニュアル

 

CO2削減プロジェクトの事務局を務める松本業務改善課長は「フォークリフトなど低燃費・低排出型車種への入れ替えや、雨水を利用して建機を洗車する施設を設けるなどコストがかかったところもあるが、CSR(企業の社会的責任)につながり、また、適正な台数への見直しなど無駄なものが見出せ効率的な仕組みづくりにつながった。社員が競争して取り組むようになったことも大きい」と話す。

「今回はできることから始めようとのことから活動してきたが、今後は良い取組を水平展開させグループ内に普及していくとともに、お客様にも提案していきたい」と語る片桐社長は中期的にも更に環境経営を推し進める方針だ。

既に、レンタカーへのエコカーの導入や太陽光発電による安全表示板の自社開発など環境負荷の小さい商品の導入にも積極的に取り組んでおり、エコの輪の広がりが期待される。

 

◆ECOな取組みは人づくりから
東区で建設コンサルタント業を営む㈱構研エンジニアリングは、2008年6月に行なわれたECO宣言行動オープニングセレモニーで業界代表として決意表明をおこなった企業である。

オープニングセレモニーでは、①環境分野で地域社会に役立つ人材育成をめざしてeco検定の受験を推奨するなど業界をあげてECOリーダーの養成に努める、②事務所内の電気使用量を前年比マイナス六%を目標に取り組む。③当社周辺地域の清掃活動への参加などボランティア活動を積極的に推進する、という目標を掲げた。それに対し、どのような結果が得られたのだろうか。

同社では社員の環境問題意識の向上を図るため、まずは商工会議所が実施する「環境社会検定試験(eco検定)」に合格しようということから、技術士を中心に若手技術者や女性職員を巻き込んでチャレンジし、社長を含め30名の合格を果たした。

最も成績が良かったのは女性職員であり、「世間でエコが注目されていることから勉強してみようと思った」と自主的に受験。「合格後はニュースの内容が理解できるようになった」と話す。

大島社長

eco検定に合格した女性職員

「技術者集団を目指す当社の基本方針として社員の資格取得については従来から奨励している」と話す大島社長は、日本技術士会北海道支部長も務めており、北海道支部が先導的役割を果たそうと技術士会でも受験を呼び掛けてきた。

また、東京商工会議所では、eco検定合格者を対象としてスキルアップを図るためビジネス・緑化・グリーン購入などの各分野でのエコリーダー輩出を進めているが、大島社長は技術士がエコリーダーになって活躍することがふさわしいと考え、さらなるスキルアップを目指すために科学技術分野のエコリーダー養成に向けたテキストを東商と連携して作成中である。

次に、電気使用量削減については、前年度比28.5%の削減を達成。140万円のコスト削減につながった。

平成19年11月に冷暖房機器を氷蓄熱(エコアイス)システムに更新したことが大きく寄与しているものの、クールビズ実施に伴う空調の温度管理、さらには昼食時の消灯やパソコンの電源オフ、残業時の間引き点灯などを徹底させるとともに、毎月の進捗状況を随時社内イントラネットや社内掲示板に掲載して社員の参加意識を向上させた。

「役員会での周知に加え、各部署でもeco検定合格により環境意識の高まった社員が中心的な役割を担い率先的に取り組むことで、一人一人の意識改革が図れたと思う」と話す。

同社では、このほか地域社会貢献活動として地元町内会と共同での清掃活動や植花活動にも取組み、CSRの一環としても「ECO宣言活動」を捉えている。
 

同社の取り組みは、09年11月に、環境保全活動を行う事業所・団体、市民サークルなどのグループを顕彰する2009年度「エコユニットアワード」において「地域貢献賞」、「月刊 地球環境賞」を受賞しました。詳しくはこちら

 

 
関連事業の概要 印刷

 

◆事業説明会

『札幌商工会議所ECO宣言行動』を実施するに伴い、事業説明会を4月14日(業界団体向け)と25日(当所会員企業向け)に開催しました。
説明会では、北海道洞爺湖サミット推進特別委員会の石橋副委員長(14日)、髙木副委員長(25日)が主催者を代表し挨拶した後、『ECO宣言』についての説明を行い、両日とも地域一体となった環境対策に関心をもつ数多くの団体・企業が参加しました。


 

◆プレイベント「ECO宣言行動 in ホワイトロック」

 5月28日~6月2日までの間、大通公園西2丁目にドーム型の大型テント「ホワイトロック」を設置し、市民向け、親子向け環境セミナーや子どもエコ教室、環境保全をテーマにした映像の上映を行いました。
また、北海道大学と連携し国立局地研究所の協力を得て、南極昭和基地と生中継で南極の自然や生物の素晴らしさを観測隊員が紹介するイベントも開催し、温暖化防止への意識啓発を図りました。


 

 

 

◆スターティングセレモニー

6月2日のスターティングセレモニーでは、高向会頭が「みんなで環境問題について考えていこう」と挨拶。その後、業界団体や企業の代表者の方々より、それぞれ決意表明をして頂きました。

 

◆市民環境講座「人と水」
7月2日、ECO宣言行動事業の一環として、丹保憲仁北海道大学総長をお招きし、市民環境講座を開催しました。
水環境工学の権威である同氏が、21世紀の日本が持続的に活力を持ち続けるために、人間社会と自然や資源との関わり方をどう見直したら良いかなど、生命の源である「水」を社会システムの根幹としてどう扱っていくべきかなどをテーマに講演を行い、約300名の聴講者で会場が溢れるほど好評を得ました。

                                       

 

◆こどもエコランドさっぽろ
7月26・27日には、サッポロさとらんど「交流館」において子供達を対象とした環境教育イベント「こどもエコランド」を開催。
次世代を担う子供たちに環境意識を高めてもらうため開催したもので、マイ箸作りなどをおこなう『環境工作教室』や『こども環境ポスター・絵画展』、『世界の昆虫展』といった各種展示や、らんま先生・お茶犬リョクによるステージイベントをおこなったほか、太陽光パネルを搭載した電気自動車や燃料電池カートの試乗や、BDFの実演などを実施しました。夏休み中の子供達で大いに賑わい、楽しみながら環境問題への理解を深めました。

                                      


◆水と環境のパネル展
8月5日~8月11日の間、札幌地下街オーロラタウン・オーロラスクウェアにて「水と環境のパネル展」を開催しました。
地球温暖化、水環境、新エネルギー、資源再利用などに関するパネルなど約50枚を展示し、一般市民への意識啓発を図りました。

 

◆「こども環境ポスター展」表彰式

子供達の環境問題への関心を高めるために7月に実施した「子ども環境ポスター・絵画展」の表彰式を9月24日に開催しました。

主催者である札幌商工会議所女性会の会長・副会長から最優秀賞・優秀賞を受賞した子供達に表彰状と、自分の作品が入った記念の楯を贈呈。
審査員を務めて頂いた札幌市立大学デザイン学部教授の望月澄人氏より作品の講評も行なわれました。

 

 


札幌商工会議所 ECO宣言行動